社会保険労務士(社労士) 過去問
第57回(令和7年度)
問1 ((択一式)労働基準法及び労働安全衛生法 問1)
問題文
ア 労働基準法第5条に定める「労働者の意思に反して労働を強制」するとは、不当なる手段を用いることによって、使用者が労働者の意識ある意思を抑圧し、その自由な発現を妨げて、労働すべく強要することをいい、必ずしも労働者が現実に労働することを必要としない。
イ 労働基準法第6条に定める「何人も、法律に基いて許される場合の外、業として他人の就業に介入して利益を得てはならない。」の「業として利益を得る」とは、営利を目的として、同種の行為を反復継続することをいい、1回の行為であっても、反復継続して利益を得る意思があれば、これに当たる。
ウ 労働審判員や裁判員としての職務は労働基準法第7条にいう「公の職務」に該当するため、労働者が労働時間中に、これらの職務を執行するために必要な時間を請求した場合においては、使用者はこれを拒んではならないが、権利の行使又は公の職務の執行に妨げがない限り、請求された時刻を変更することができる。
エ 労働基準法第9条に定める「労働者」とは、他人との間に使用従属の関係に立って労務に服し、報酬を受けて生活する者をいい、現に就業していると否とを問わないから、失業者をも含む。
オ 労働者が自己を被保険者として生命保険会社等と任意に保険契約を締結したときに企業が保険料の補助を行う場合、その保険料補助金は、労働者の福利厚生のために使用者が負担するものであるから、労働基準法第11条に定める「賃金」とは認められない。
このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。
問題
社会保険労務士(社労士)試験 第57回(令和7年度) 問1((択一式)労働基準法及び労働安全衛生法 問1) (訂正依頼・報告はこちら)
ア 労働基準法第5条に定める「労働者の意思に反して労働を強制」するとは、不当なる手段を用いることによって、使用者が労働者の意識ある意思を抑圧し、その自由な発現を妨げて、労働すべく強要することをいい、必ずしも労働者が現実に労働することを必要としない。
イ 労働基準法第6条に定める「何人も、法律に基いて許される場合の外、業として他人の就業に介入して利益を得てはならない。」の「業として利益を得る」とは、営利を目的として、同種の行為を反復継続することをいい、1回の行為であっても、反復継続して利益を得る意思があれば、これに当たる。
ウ 労働審判員や裁判員としての職務は労働基準法第7条にいう「公の職務」に該当するため、労働者が労働時間中に、これらの職務を執行するために必要な時間を請求した場合においては、使用者はこれを拒んではならないが、権利の行使又は公の職務の執行に妨げがない限り、請求された時刻を変更することができる。
エ 労働基準法第9条に定める「労働者」とは、他人との間に使用従属の関係に立って労務に服し、報酬を受けて生活する者をいい、現に就業していると否とを問わないから、失業者をも含む。
オ 労働者が自己を被保険者として生命保険会社等と任意に保険契約を締結したときに企業が保険料の補助を行う場合、その保険料補助金は、労働者の福利厚生のために使用者が負担するものであるから、労働基準法第11条に定める「賃金」とは認められない。
- 一つ
- 二つ
- 三つ
- 四つ
- 五つ
正解!素晴らしいです
残念...
この過去問の解説 (2件)
01
労働基準法の総則に関する基本的な問題です。
エの文章が誤りで、エ以外の4つの文章は正しいです。
ア
「労働者の意思に反して労働を強制」するとは、必ずしも労働者が現実に労働することを必要としないため、アの文章は正しいです。
イ
1回の行為であっても、反復継続する意思があれば「業として利益を得る」ことに該当し、イの文章は正しいです。
ウ
権利の行使又は公の職務の執行に妨げがない限り、請求された時刻を変更することができるため、ウの文章は正しいです。
エ
労働基準法上の「労働者」であるためには、職業の種類を問わず、以下の①~③要件を満たしていることが必要がある。
①適用事業又は事務所に②使用される者③賃金の支払いを受けている者
そのため「失業者」は該当しないため、エの文章は誤りです。
参考までに、労働組合法では「使用される」という要件がないため、失業者であっても、「賃金等によって生活するもの」であれば労働組合法上の「労働者」に含まれます。
オ
労働者の福利厚生のために使用者が負担するものとなるため、賃金には該当しません。
オの文章は正しいです。
参考になった数21
この解説の修正を提案する
02
エ以外は正解です。
比較的基本的な問題で、誤っているエもよくあるひっかけ問題ですので、チェックしておくべき論点です。
ア
記載の通りです。
条文上は「強制してはならない。」となっており、禁止されている内容は「強制すること」であり、実際に労働させることではありません。
また、当該規定は違反した場合「1年以上10年以下の懲役または20万円以上300万円以下の罰金」と労働基準法上最も重い罰則が定められていることも併せて確認しておきましょう。
イ
記載の通りです。
業としてという概念は法律によって若干解釈に違いはあるものの、本肢の論点である「反復継続性」については繰り返し行う意図であれば1度目の行為の時点であると判断されるのが一般的な解釈です。
ウ
記載の通りです。
労働基準法7条については本肢の論点である「公の職務」と「公民としての権利」を対象としています。
ひっかけ問題も作りやすい論点かと思いますので、具体的にどのようなことが対象になるのかもチェックしておくとよいかと思います。
また、拒むことができないこと、請求された時刻の変更についても明文で定めており、拒否の場合の罰則もあります。
関連して、重要判例の「十和田観光電鉄事件」も確認しておきましょう。
エ
誤りの肢です。
労働基準法9条では「事業の種類を問わず、事業に使用される者で、賃金を支払われる者」で、現に就業していない者は事業に使用される者に該当しませんので労働者ではありません。
労働者の定義についてはそれぞれの法律で微妙に異なり、ひっかけ問題が作りやすいので正確に覚えておきましょう。
特に、労働組合法の労働者には失業者も含まれる点に注意が必要です。
オ
記載の通りです。
労働基準法11条では「名称の如何を問わず、労働の対償として使用者が労働者に支払う全てのものをいう。」と定義されており、生命保険料の補助は該当しません。
一方、社会保険料など本人が法律上当然に負担するものを会社が補助する場合は賃金に該当しますので注意が必要です。
賃金・報酬の定義については各法律を学んでいくうちに混同しやすいので整理して理解しておくべきポイントです。
上記より、こちらが正解肢となります。
基本的な内容で個数問題とはいえ、サービス問題に近いです。
足きりを防ぐためにも確実に得点できるようにしておくべきです。
参考になった数1
この解説の修正を提案する
第57回(令和7年度) 問題一覧
次の問題(問2)へ