社会保険労務士(社労士) 過去問
第57回(令和7年度)
問17 ((択一式)労働者災害補償保険法 問7)

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

社会保険労務士(社労士)試験 第57回(令和7年度) 問17((択一式)労働者災害補償保険法 問7) (訂正依頼・報告はこちら)

労災保険法施行規則第46条の17第12号にいう特定フリーランス事業に係る特別加入団体(以下本問において「特別加入団体」という。)に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  • 特別加入団体として承認を受けるためには、特定の業種に関わらないフリーランス全般の支援のための活動実績(活動期間が1年以上、100名以上の会員等がいること)を有している必要がある。
  • 特別加入団体として承認を受けるためには、市町村ごとに加入希望者が訪問可能な事務所を設け、都道府県を単位として団体を運営する必要がある。
  • 特別加入団体は、少なくとも年に1回以上、加入者に対して災害防止等に関する研修会等を実施する必要がある。
  • 特別加入団体は、特定フリーランス事業を行う者として特別加入した者の災害発生時の労災給付請求に際し、当該者が提出することとなる請求書等の作成支援を行うことを求められる。
  • 保険給付に関する事務は、特別加入団体の主たる事務所の所在地を管轄する労働基準監督署長が行うこととされている。

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

フリーランスの特別加入関連の問題です。
令和6年11月1日から大きく変わりましたが、早速の出題となりました。
社労士試験に出る法令は改定が多く、試験にも新しいところが出やすいのでしばらく重点的にチェックしておくべき論点です。

選択肢1. 特別加入団体として承認を受けるためには、特定の業種に関わらないフリーランス全般の支援のための活動実績(活動期間が1年以上、100名以上の会員等がいること)を有している必要がある。

記載の通りです。
通達(令6.4.26基発0426第2号)では特別加入団体の手続の欄で、

「加入申請者たる団体(当該団体の母体となる団体を含む。)が、特定の業種に関わらないフリーランス全般の支援のための活動の実績(活動期間が1年以上、100名以上の会員等がいること)を有していること。」

とされています。

選択肢2. 特別加入団体として承認を受けるためには、市町村ごとに加入希望者が訪問可能な事務所を設け、都道府県を単位として団体を運営する必要がある。

誤りの肢であり正解です。
通達(令6.4.26基発0426第2号)において、
「全国を単位として団体を運営すること。その際には、都道府県ごとに加入を希望する者が訪問可能な事務所を設けること。」
とされています。

選択肢3. 特別加入団体は、少なくとも年に1回以上、加入者に対して災害防止等に関する研修会等を実施する必要がある。

記載の通りです。
通達(令6.4.26基発0426第2号)において、
「(エ)加入者に対して、適切に災害防止のための教育を行うこと。」
が定められており、
「(エ)の要件について、「災害防止のための教育」は、少なくとも年に1回以上、加入者に対して、当該団体が主催する災害防止等に関する研修会等(双方向の質疑応答を含むオンライン形式を含む。)への参加の機会を提供するものであること。」
とされています。

選択肢4. 特別加入団体は、特定フリーランス事業を行う者として特別加入した者の災害発生時の労災給付請求に際し、当該者が提出することとなる請求書等の作成支援を行うことを求められる。

記載の通りです。
通達(令6.4.26基発0426第2号)において、
「(ウ)加入を希望する者等に対し、加入、脱退、災害発生時の労災給付請求等の各種支援を行うこと。」
が定められており、
「(ウ)の要件について、「各種支援」は、具体的に以下のような支援が想定されること(中略)労災請求に当たって、特定フリーランス事業を行う者が提出することとなる請求書等の作成支援を行うこと。」とされています。


尚、他には下記のようなものがあります。
・特定フリーランス事業以外の特別加入の事業や作業を行う者が、特定フリーランス事業を行う者として加入を申請しようとした場合には、特定フリーランス事業以外の特別加入の事業や作業を行う者として特別加入するように情報提供すること。
・ 特定フリーランス事業以外の特別加入の事業や作業を行う者が、特定フリーランス事業を行う者にも該当する場合は、いずれの事業又は作業においても労災保険の適用を受けるためには、特定フリーランス事業以外の特別加入の事業又は作業と特定フリーランス事業の両方に特別加入する必要があるため、特定フリーランス事業を行う者の特別加入申請を受け付ける際には、当該事項について周知すること。
・ 特定フリーランス事業を行う者に対し、形式上は「請負」や「委任」の契約形態であったとしても、実態として労働者と同様の働き方をする場合には、労働者として保護される旨を周知すること

選択肢5. 保険給付に関する事務は、特別加入団体の主たる事務所の所在地を管轄する労働基準監督署長が行うこととされている。

記載の通りです。
通達(令6.4.26基発0426第2号)において、「新設した事業に係る一般事項及び当面の事務処理について」が定められており、
「保険給付の請求
保険給付に関する事務は、当該特別加入団体の主たる事務所の所在地を管轄する労働基準監督署長が行うこと(労災則第1条第3項)。」
とされています。

まとめ

本問は通達から記載内容がそのまま出題されています。
要するに、通達の内容がわかっていれば解けるが、そうでなければ解けない問題です。
予備校やテキストなどが改正点として注目しているような通達は一度チェックしておくのがお勧めです。
初見かそうでないかだけでも大きな差があると思います。
特に社労士試験は数字が好きですので、数字はよく見ておきましょう。
(「特別加入団体として承認を受けるためには〜を有している必要がある。」の選択肢など)

参考になった数25

02

特定フリーランス事業に係る特別加入団体の要件を中心とした、直近の法改正等に関する問題です。

選択肢1. 特別加入団体として承認を受けるためには、特定の業種に関わらないフリーランス全般の支援のための活動実績(活動期間が1年以上、100名以上の会員等がいること)を有している必要がある。

正しいです。

特別加入団体になろうとする団体(その母体となる団体を含む。)が、特定の業種に関わら ないフリーランス全般の支援のための活動の実績(活動期間が1年以上、100名以上の会員 等がいること)を有していることが要件となっています。

選択肢2. 特別加入団体として承認を受けるためには、市町村ごとに加入希望者が訪問可能な事務所を設け、都道府県を単位として団体を運営する必要がある。

誤りです。
全国を単位として団体を運営することが要件であり、その際には、都道府県ごとに加入を希望する者が 訪問可能な事務所を設けることとされています。

選択肢3. 特別加入団体は、少なくとも年に1回以上、加入者に対して災害防止等に関する研修会等を実施する必要がある。

正しいです。

加入者に対して適切に災害防止のための教育を行うことが要件とされています。

選択肢4. 特別加入団体は、特定フリーランス事業を行う者として特別加入した者の災害発生時の労災給付請求に際し、当該者が提出することとなる請求書等の作成支援を行うことを求められる。

正しいです。

特別加入団体は、加入を希望する者等に対し、加入、脱退、災害発生時の労災給付請求等の各種支援を行うことが要件とされています。

選択肢5. 保険給付に関する事務は、特別加入団体の主たる事務所の所在地を管轄する労働基準監督署長が行うこととされている。

正しいです。

ここで注意したいのは、一般の労災保険給付の原則とは違う点です。

一般には、保険給付の請求書は、業務災害等が発生した事業場の所在地を管轄する労働基準監督署長に提出するのが原則です。

これに対し、特定フリーランス事業に係る特別加入では、例外的に特別加入団体の主たる事務所所在地基準で保険給付に関する事務を行うこととされています。

まとめ

受験生にとって直近の法改正への知識が求められる問題です。

法改正問題への対策は労多く実り少ないというのが受験経験のある解説者の印象ですが、要所要所をおさえることが重要です。

参考になった数9

03

令和6年11月1日から、企業等から業務委託を受けているフリーランスの方(特定フリーランス事業)について、業種・職種を問わず、労災保険に特別加入することができるようになりました。

 

注意する必要があるのは、特別加入の対象となるのは、「企業等から業務委託を受けているフリーランス事業者」のみです。

企業等から業務委託を受けていない方(消費者のみから業務委託を受けている方)は対象となりませんので注意が必要です。

(ただし、企業等から業務委託を受ける意向(見込み)がある場合には特別加入することができます。)

 特定フリーランス事業について特別加入を希望する場合は、都道府県労働局長の承認を受けた特別加入団体に申し込み、加入手続きをしてもらう必要があります。

これは、労災保険は本来会社が手続きを行いますが、フリーランスは会社に属していないため、加入手続等をを代わりに行う組織が必要です。

その役割を果たすのが「特別加入団体」です。

選択肢1. 特別加入団体として承認を受けるためには、特定の業種に関わらないフリーランス全般の支援のための活動実績(活動期間が1年以上、100名以上の会員等がいること)を有している必要がある。

正しい選択肢です。

 

通達(令6.4.26基発0426第2号)からの出題です。

 

特別加入団体として承認を受けるためには、特定の業種に関わらないフリーランス全般の支援のための活動実績(活動期間が1年以上、100名以上の会員等がいること)を有していることが要件とされます。

なお、「100名以上の会員等がいること」という要件については、特別加入団体としての申請時点で、当該団体に100名以上の会員等がいる必要があるとされます。

 

通達は、以下のとおり特別加入団体として承認を受けるための要件を示していますのでまとめておきます。

しっかりと押さえておきましょう。

 

① フリーランス支援の実績があること

・団体または母体団体に、活動期間1年以上・会員等100人以上という実績があること

・労災防止の啓発・取引トラブル支援・フリーランス向け相談対応など、特定業種に限定されないフリーランス支援を継続して行っていること

②団体は全国規模で運営され、各都道府県に加入希望者が訪問できる事務所を設置すること

③加入・脱退・労災請求支援を行うこと

④少なくとも年に1回以上、災害防止教育を行うこと

・加入者に対して、少なくとも年1回以上、研修会などを実施していること

・単なる動画視聴ではなく、双方向の質疑応答ができる形式で研修回答を実施していること(双方向であればオンライン実施もOK)

選択肢2. 特別加入団体として承認を受けるためには、市町村ごとに加入希望者が訪問可能な事務所を設け、都道府県を単位として団体を運営する必要がある。

誤った選択肢です。

 

上記の選択肢で解説したとおり、特別加入団体として承認を受けるためには、

②団体は全国規模で運営され、各都道府県に加入希望者が訪問できる事務所を設置すること

という要件が必要です。

 

選択肢は、「市町村ごとに加入希望者が訪問可能な事務所を設け、都道府県を単位として」としている点で誤りです。

選択肢3. 特別加入団体は、少なくとも年に1回以上、加入者に対して災害防止等に関する研修会等を実施する必要がある。

正しい選択肢です。

 

上記の選択肢で解説したとおり、特別加入団体として承認を受けるためには、

④少なくとも年に1回以上、災害防止教育を行うこと

・加入者に対して、少なくとも年1回以上、研修会などを実施していること

・単なる動画視聴ではなく、双方向の質疑応答ができる形式で研修回答を実施していること

 

という要件が必要です。

よって、「特別加入団体は、少なくとも年に1回以上、加入者に対して災害防止等に関する研修会等を実施する必要がある。」とする選択肢は正しいです。

選択肢4. 特別加入団体は、特定フリーランス事業を行う者として特別加入した者の災害発生時の労災給付請求に際し、当該者が提出することとなる請求書等の作成支援を行うことを求められる。

正しい選択肢です。

 

上記の選択肢で解説したとおり、特別加入団体として承認を受けるためには、

③加入・脱退・労災請求支援を行うこと

という要件が必要です。

 

よって、「特別加入団体は、特定フリーランス事業を行う者として特別加入した者の災害発生時の労災給付請求に際し、当該者が提出することとなる請求書等の作成支援を行うことを求めら」れるため、選択肢の内容は正しいです。

選択肢5. 保険給付に関する事務は、特別加入団体の主たる事務所の所在地を管轄する労働基準監督署長が行うこととされている。

正しい選択肢です。


保険給付に関する事務は、特別加入団体の主たる事務所の所在地を管轄する労働基準監督署長が行うこととされています。

まとめ

通達からの出題であり細かい論点でしたが、フリーランスの特別加入が認められたことにより、今後も出題が予想されます。

しっかりと内容を抑えておきましょう。

参考になった数0