社会保険労務士(社労士) 過去問
第57回(令和7年度)
問23 ((択一式)雇用保険法 問3)

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問題

社会保険労務士(社労士)試験 第57回(令和7年度) 問23((択一式)雇用保険法 問3) (訂正依頼・報告はこちら)

教育訓練給付金に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
  • 一般教育訓練を受け、修了した者に支給される教育訓練給付金の額は、20万円を上限とする。
  • 特定一般教育訓練を受け、修了した一般被保険者が、当該訓練の受講料と別に支出した検定試験の受験料は、特定一般教育訓練給付金の支給対象である教育訓練経費に含まれない。
  • 雇用保険法第60条の2に規定する支給要件期間が3年以上である者であって、離職後1年以内に特定一般教育訓練の受講を開始し、修了し、当該教育訓練に係る資格を取得し、かつ、一般被保険者として当該教育訓練を修了した日の翌日から起算して1年以内に雇用された者は、当該教育訓練の受講のために支払った費用の額に100分の80を乗じて得た額の教育訓練給付金を受給することができる。
  • 専門実践教育訓練を開始した日前において高年齢被保険者の資格を喪失した者は、教育訓練給付金を受給することができない。
  • 基本手当を受給している期間であっても、他の要件を満たす限り教育訓練支援給付金を受給することができる。

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この過去問の解説 (2件)

01

教育訓練給付金に関する問題です。
種類が多く、微妙に内容が異なるので覚えにくいですが、金額や受給要件を中心に周辺論点も併せて整理しておきましょう。

選択肢1. 一般教育訓練を受け、修了した者に支給される教育訓練給付金の額は、20万円を上限とする。

誤りの肢です。
この場合、上限は10万円となります。
本解説では割愛しますが雇用保険法施行規則第101条の2の7第1号にて一般教育訓練の定義づけがされています。


そして第101条の2の8にて上限額が定められています。
「法第六十条の二第四項の厚生労働省令で定める額は、次の各号に掲げる者の区分に応じ、それぞれ当該各号に定める額とする。
一 前条第一号に掲げる者 十万円」
その他の上限についても同条に定めがありますので確認しておきましょう。

選択肢2. 特定一般教育訓練を受け、修了した一般被保険者が、当該訓練の受講料と別に支出した検定試験の受験料は、特定一般教育訓練給付金の支給対象である教育訓練経費に含まれない。

記載の通りです。
検定試験の受験量は教育訓練経費に該当しません。


少し長いですが、雇用保険に関する業務取扱要領58114(4)支給額等ホで以下の通り記載されています。
「教育訓練経費とされるのは、指定教育訓練実施者に対して支払われた入学料(対象特定一般教育訓練の受講の開始に際し当該指定教育訓練実施者に納付する入学金又は登録料)及び受講料(受講に際して支払った受講費、教科書代及び教材費)として、指定教育訓練実施者が証明する額であり(消費税込み。短期訓練受講費の支給を受けているものを除く)、その他の検定試験の受験料、受講に当たって必ずしも必要とされない補助教材費、教育訓練の補講費、教育訓練施設が実施する各種行事参加に係る費用、学債等将来受講者に対して現金還付が予定されている費用、受講のための交通費及びパソコン、ワープロ等の器材等については教育訓練経費とはならない。また、クレジットカードの利用等、クレジット会社を介して支払う契約を行う場合の、クレジット会社に対する分割払い手数料(金利)は教育訓練経費に該当しない。
対象となる費用は入学料、受講料ですのでそちらを覚えてしまった方が早いです。

選択肢3. 雇用保険法第60条の2に規定する支給要件期間が3年以上である者であって、離職後1年以内に特定一般教育訓練の受講を開始し、修了し、当該教育訓練に係る資格を取得し、かつ、一般被保険者として当該教育訓練を修了した日の翌日から起算して1年以内に雇用された者は、当該教育訓練の受講のために支払った費用の額に100分の80を乗じて得た額の教育訓練給付金を受給することができる。

誤りの肢です。
特定一般教育訓練給付金の受給額は原則40%(上限20万円)ですが、例外的に50%になる場合があります。
80%ではありません。


少し長いですが、雇用保険に関する業務取扱要領58114(4)支給額等ロで以下の通り記載されています。
「特定一般教育訓練を受け、修了し、当該特定一般教育訓練に係る資格の取得等をし、かつ、当該特定教育訓練を修了した日の翌日から起算して1年以内に一般被保険者等として雇用された者(当該特定一般教育訓練を修了した日の翌日から起算して1年以内に雇用されることが困難な者を含む。)又は雇用されている者(1年以内に当該特定一般教育訓練に係る資格の取得等をしたもの(やむを得ない理由のため当該修了した日の翌日から起算して1年以内に当該特定一般教育訓練に係る資格の取得等をすることができない者を含む。))については、特定一般教育訓練給付金の支給額は、教育訓練経費の50%に相当する額とする。算定した支給額に端数が生じた場合、小数点以下を切り捨てて整数とする。
ただし、その50%に相当する額が、25万円を超える場合の支給額は25万円とし、4千円を超えない場合は教育訓練給付金は支給されない。
なお、このロの規定の適用は、令和6年10月1日以降に特定一般教育訓練を開始した者に限る。」
適用されるのは目的の資格取得+1年以内就職or雇用されている人です。

選択肢4. 専門実践教育訓練を開始した日前において高年齢被保険者の資格を喪失した者は、教育訓練給付金を受給することができない。

誤りの肢です。
雇用保険法第60条の2にて支給要件を定めています。


長いので割愛しますが、第1項第2号において
「前号に掲げる者(基準日に一般被保険者又は高年齢被保険者であるもの)以外の者であつて、基準日が当該基準日の直前の一般被保険者又は高年齢被保険者でなくなつた日から厚生労働省令で定める期間内にあるもの」
そしてこの期間を雇用保険法施行規則第101条の2の5で1年と定めています。
「法第六十条の二第一項第二号の厚生労働省令で定める期間は、一年とする。」
よって高年齢被保険者の資格を喪失したとしても、1年以内であれば対象となり得ます。
尚、念のため申し添えますが基準日とは教育訓練を開始した日です。

選択肢5. 基本手当を受給している期間であっても、他の要件を満たす限り教育訓練支援給付金を受給することができる。

誤りの肢です。
基本手当との併給はできません。
「基本手当が支給される期間及び第二十一条、第二十九条第一項(附則第五条第四項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)、第三十二条第一項若しくは第二項又は第三十三条第一項の規定により基本手当を支給しないこととされる期間については、教育訓練支援給付金は、支給しない。」(雇用保険法附則第11条の2第4項)

まとめ

本問は正解肢の2が基本中の基本問題ですから解答は容易ですが、教育訓練給付金は入り組んでいて非常にわかりにくい論点です。
改正も多いですしまだまだ出題可能性は高いかと思います。
重要ポイントです。
 

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02

教育訓練給付の支給要件や支給上限額、支給率を問う問題です。

社労士受験生の中には教育訓練給付金を受給する方も多いと思いますので、得意分野としてチャレンジしてください。

選択肢1. 一般教育訓練を受け、修了した者に支給される教育訓練給付金の額は、20万円を上限とする。

誤りです。

一般教育訓練における教育訓練給付金の上限額は10万円となります。

支給率が受講費用の20%とされているため、数字を混同しないように注意しましょう。

選択肢2. 特定一般教育訓練を受け、修了した一般被保険者が、当該訓練の受講料と別に支出した検定試験の受験料は、特定一般教育訓練給付金の支給対象である教育訓練経費に含まれない。

正しいです。

特定一般教育訓練給付金の計算対象となる「教育訓練経費」は、原則として入学料・受講料に限られます。

本肢のように、訓練の受講料とは別に、本人が検定試験の受験料を支払った場合、その受験料は「教育訓練そのものの受講料」ではなく、資格試験を受けるための別費用となります。

 

<教育訓練経費に入るもの>
入学料、受講料

 

<教育訓練経費に入らないもの>
検定試験の受験料、補助教材費、補講費、交通費、パソコン等の器材費、未納額など

 

「別に支出した検定試験の受験料は、特定一般教育訓練給付金の教育訓練経費に含まれない」ということになります。

選択肢3. 雇用保険法第60条の2に規定する支給要件期間が3年以上である者であって、離職後1年以内に特定一般教育訓練の受講を開始し、修了し、当該教育訓練に係る資格を取得し、かつ、一般被保険者として当該教育訓練を修了した日の翌日から起算して1年以内に雇用された者は、当該教育訓練の受講のために支払った費用の額に100分の80を乗じて得た額の教育訓練給付金を受給することができる。

誤りです。

本肢は支給率が誤りであり、当該教育訓練の受講のために支払った費用の額に100分の70を乗じて得た額が正しいです。

選択肢4. 専門実践教育訓練を開始した日前において高年齢被保険者の資格を喪失した者は、教育訓練給付金を受給することができない。

誤りです。

専門実践教育訓練の教育訓練給付金は以下の①または②に該当すれば、支給対象者となります。

 

①当該教育訓練を開始した日(基準日という。)に一般被保険者(被保険者のうち、高年齢被保険者、短期雇用特例被保険者及び日雇労働被保険者以外の者をいう。)又は高年齢被保険者である者


② ①に掲げる者以外の者であって、基準日が当該基準日の直前の一般被保険者又は高年齢被保険者でなくなった日から1年(当該期間内に妊娠、出産、育児、疾病、負傷その他管轄公共職業安定所の長がやむを得ないと認める理由により引き続き30日以上教育訓練を開始することができない者が、当該者に該当するに至った日の翌日から、一般被保険者又は高年齢被保険者でなくなった日から起算して20年を経過する日までの間(加算された期間が20年に満たない場合は、当該期間の最後の日までの間)に管轄公共職業安定所の長にその旨を申し出た場合には、当該理由により当該教育訓練を開始することができない日数を加算するものとし、その加算された期間が20年を超えるときは、20年とする。)以内にある者

選択肢5. 基本手当を受給している期間であっても、他の要件を満たす限り教育訓練支援給付金を受給することができる。

誤りです。

基本手当の受給期間内で、かつ、支給残日数の範囲内である期間については教育訓練支援給付金は支給しないとされています。

まとめ

5肢から正しいものを選ぶことは若干難しいですが、誤りの肢から絞り込むのが賢明な出題です。

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