社会保険労務士(社労士) 過去問
第57回(令和7年度)
問42 ((択一式)健康保険法 問2)
問題文
ア 高齢受給者証の交付を受けた被保険者が任意継続被保険者又は特例退職被保険者であるときは、当該被保険者は、高齢受給者証の有効期限に至ったときは、14日以内にこれを保険者に返納しなければならない。
イ 健康保険組合は、被保険者が介護保険第2号被保険者に該当していない場合であっても、規約で定めるところにより、当該被保険者に介護保険第2号被保険者である被扶養者がある場合には、当該被保険者(「特定被保険者」という。)に関する保険料額を一般保険料額と介護保険料額との合算額とすることができる。
ウ 厚生労働大臣は、保険給付に関して必要があると認めるときは、事業主に対して検査等を行うことができる。この検査等の権限に係る事務は、日本年金機構に行わせるものとされており、全国健康保険協会(以下「協会」という。)には行わせるものとされていない。
エ 初めて公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年金法等の一部を改正する法律に規定する「特定適用事業所」となった適用事業所の事業主は、当該事実があった日から5日以内に、①適用事業所の名称及び所在地、②特定適用事業所となった年月日、③事業主が法人であるときは法人番号を記載した届書を厚生労働大臣又は健康保険組合に提出しなければならない。
オ 患者申出療養とは、高度の医療技術を用いた療養であって、当該療養を受けようとする者の申出に基づき、評価療養の給付の対象とすべきものであるか否かについて、適正な医療の効率的な提供を図る観点から評価を行うことが必要な療養として厚生労働大臣が定めるものをいう。
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問題
社会保険労務士(社労士)試験 第57回(令和7年度) 問42((択一式)健康保険法 問2) (訂正依頼・報告はこちら)
ア 高齢受給者証の交付を受けた被保険者が任意継続被保険者又は特例退職被保険者であるときは、当該被保険者は、高齢受給者証の有効期限に至ったときは、14日以内にこれを保険者に返納しなければならない。
イ 健康保険組合は、被保険者が介護保険第2号被保険者に該当していない場合であっても、規約で定めるところにより、当該被保険者に介護保険第2号被保険者である被扶養者がある場合には、当該被保険者(「特定被保険者」という。)に関する保険料額を一般保険料額と介護保険料額との合算額とすることができる。
ウ 厚生労働大臣は、保険給付に関して必要があると認めるときは、事業主に対して検査等を行うことができる。この検査等の権限に係る事務は、日本年金機構に行わせるものとされており、全国健康保険協会(以下「協会」という。)には行わせるものとされていない。
エ 初めて公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年金法等の一部を改正する法律に規定する「特定適用事業所」となった適用事業所の事業主は、当該事実があった日から5日以内に、①適用事業所の名称及び所在地、②特定適用事業所となった年月日、③事業主が法人であるときは法人番号を記載した届書を厚生労働大臣又は健康保険組合に提出しなければならない。
オ 患者申出療養とは、高度の医療技術を用いた療養であって、当該療養を受けようとする者の申出に基づき、評価療養の給付の対象とすべきものであるか否かについて、適正な医療の効率的な提供を図る観点から評価を行うことが必要な療養として厚生労働大臣が定めるものをいう。
- (アとイ)
- (アとウ)
- (イとエ)
- (ウとエ)
- (エとオ)
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この過去問の解説 (3件)
01
組み合わせ問題です。
正解のうち片方でもわかれば答えられる場合もあります。
わからなくても諦めずチャレンジしてみましょう。
ア 誤りです。
14日以内ではなく、任意継続被保険者である場合は5日以内です。
健康保険法施行規則第52条第2項で事業主が高齢受給者証を回収して保険者に返納すべき義務が定められており、高齢受給者証の有効期限に至ったときがその一つとして規定されています。
そして第3項にて以下規定しています。
「前項(健康保険法施行規則第52条第2項)の場合において、被保険者が任意継続被保険者であるときは、当該被保険者は、5日以内に、これを保険者に返納しなければならない。」
尚、健康保険法施行規則第52条の任意継続被保険者についての規定は特例退職被保険者についても準用されています。
(健康保険法施行規則第170条)
ちなみに任意継続被保険者と特例退職被保険者には事業主がいませんから、事業主は経由しません。
イ 正しいです。
健康保険組合は規約で定めるところにより、介護保険第二号被保険者である被保険者以外の被保険者(介護保険第二号被保険者である被扶養者があるものに限る。)に関する保険料額を一般保険料額と介護保険料額との合算額とすることができます。
(健康保険法附則第7条)
この被保険者を「特定被保険者」といいます。
尚、条文上も「健康保険組合は」とされており全国健康保険協会ではできない点も覚えておきましょう。
※令和8年4月1日より一般保険料額が一般保険料等額になります。
一般保険料等額とは「各被保険者の標準報酬月額等一般保険料率と子ども・子育て支援金率とを合算した率を乗じて得た額」です。
ウ 誤りです。
本肢の立ち入り検査については健康保険法第198条第1項に定めがありますが、第204条の7において以下の通り規定されています。
「第百九十八条第一項の規定による厚生労働大臣の命令並びに質問及び検査の権限(健康保険組合に係る場合を除き、保険給付に関するものに限る。)に係る事務は、協会に行わせるものとする。ただし、当該権限は、厚生労働大臣が自ら行うことを妨げない。」
よって協会に行わせるものとされています。
エ 正しいです。
5日以内に届け出なければいけない点、届書の記載事項いずれも正しいです。
「初めて公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年金法等の一部を改正する法律(平成二十四年法律第六十二号。以下「年金機能強化法」という。)附則第四十六条第十二項に規定する特定適用事業所(第二号及び第百五十九条の十一第一項第四号において「特定適用事業所」という。)となった適用事業所の事業主(事業主が法人であるときは、本店又は主たる事業所の事業主)は、当該事実があった日から五日以内に、次に掲げる事項を記載した届書を厚生労働大臣又は健康保険組合に提出しなければならない。この場合において、厚生労働大臣に提出する事業所が同時に年金機能強化法附則第十七条第十二項の規定により初めて同項に規定する特定適用事業所となったときは、当該届書にその旨を付記しなければならない。
一 事業所(事業主が法人であるときは、本店又は主たる事業所)の名称及び所在地
二 特定適用事業所となった年月日
三 事業主が法人であるときは、法人番号」
(健康保険法施行規則第23条の2)
オ 正しいです。
「高度の医療技術を用いた療養であって、当該療養を受けようとする者の申出に基づき、前項の給付の対象とすべきものであるか否かについて、適正な医療の効率的な提供を図る観点から評価を行うことが必要な療養として厚生労働大臣が定めるもの(以下「患者申出療養」という。)」
(健康保険法第63条第2項第4号)
〇〇療養はややこしいので混同に注意してください。
よって誤りはアとウとなります。
誤りです。
正解肢です。
誤りです。
誤りです。
誤りです。
健康保険法内でも似たような用語が飛び交い、混同しやすいです。
一つ一つ確実につぶしていきましょう。
本問は標準的なレベルかと思います。
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02
健康保険法について幅広い論点で正誤を判定する問題です。
それぞれの選択肢の正誤と解説は以下のとおりです。
ア:誤りです。
高齢受給者証の交付を受けた被保険者が任意継続被保険者又は特例退職被保険者であるときは、当該被保険者は、高齢受給者証の有効期限に至ったとき、5日以内にこれを保険者に返納しなければならないとされています。
イ:正しいです。
当該被保険者に介護保険第2号被保険者である被扶養者がある場合は、一般保険料額と介護保険料額との合算額とすることができます。
ウ:誤りです。
保険給付に関するものに限り、厚生労働大臣は全国健康保険協会に検査を行わせることができます。
エ:正しいです。
当該事実があった日から5日以内となりますので、この点についても日数・数値を覚えてください。
オ:正しいです。
保険外併用療養費の1つであり、「評価療養」「患者申出療養」「選定療養」の内容をそれぞれ理解してください。
誤りです。
正しいです。
アは返納までの日数が異なり、ウは保険給付については全国健康保険協会が検査を行うため誤りです。
誤りです。
誤りです。
誤りです。
論点の範囲が広いものの、誤りの選択肢は絞りやすい問題です。
正解しておきたいところです。
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03
健康保険法からの出題です。
この分野は学習範囲が広く、出題内容も細かいので勉強しにくいのですが、過去問の量をこなし、知識の定着を図ることがおすすめです。
順番に選択肢を確認していきます。
誤った内容の選択肢です。
まず、当該被保険者は、高齢受給者証の有効期限に至ったときは、これを保険者に返納しなければなりません。
これは、高齢受給者証の期限が切れたら、使えない証明書を手元に残さず保険者へ返してください、というルールを定めたものです。
高齢受給者証は、主に70歳以上75歳未満の人について、医療機関での一部負担割合(2割・3割など)を示すもので、通常の会社員であれば、事業主が高齢受給者証を回収して保険者へ返納します。
他方で、任意継続被保険者や特例退職被保険者は、一般的には既に退職等をしているため、勤務先の事業主を通じて手続きを行うことができません。
そのため本人が直接、期限切れの高齢受給者証を保険者へ返す必要があります。
次にその期限ですが、「5日以内」に返納する義務があります。
これは、期限切れの高齢受給者証の不正利用を防ぐため、可及的速やかに返却することが求められるためです。
したがって、選択肢は「14日以内」としている点で誤りです。
正しい内容の選択肢です。
特定被保険者とは、被保険者自身は介護保険の第2号被保険者(40歳以上65歳未満)に該当しないものの、40歳以上65歳未満の被扶養者(家族)を扶養している人で、健康保険組合規程の定めるところにより、徴収対象となる者のことを言います。
この場合には、選択肢のとおり、特定被保険者に関する保険料額を一般保険料額と介護保険料額との合算額とすることができます。
誤った内容の選択肢です。
保険給付の適正担保のため、厚生労働大臣は、事業主に対して検査等を行うことができる権限を認められています(健康保険法第198条第1項)。
そしてこの検査は、全国健康保険協会(以下「協会」という。)に行わせるものとされています(第204条の7第1項)。
したがって、選択肢は「、日本年金機構に行わせるものとされており、全国健康保険協会(以下「協会」という。)には行わせるものとされていない。」としている点で誤りです。
正しい内容の選択肢です。
特定適用事業所とは、1年のうち6月間以上、適用事業所の厚生年金保険の被保険者(短時間労働者は含みません。共済組合員は含みます)の総数が51人以上となることが見込まれる企業等のことを言います。
特定適用事業所となった適用事業所の事業主は、当該事実があった日から5日以内に、①適用事業所の名称及び所在地、②特定適用事業所となった年月日、③事業主が法人であるときは法人番号を記載した届書を厚生労働大臣又は健康保険組合に提出しなければなりません。
したがって、選択肢の内容のとおりです。
正しい内容の選択肢です。
63条第2項4号の定義通りです。
したがって、選択肢の内容のとおりです。
なお、患者申出療養制度とは、たとえば患者が、「日本では一般に行われていないが、海外で行われている治療法について、自身にも使えるような可能性を探りたい。」と考えた場合に、主治医等と相談して認められれば、未承認薬などについて保険給付の対象とできるため、自己負担を抑えることができる制度を言います。
厚生労働省は、当該制度について「患者申出療養は、未承認薬等を迅速に保険外併用療養として使用したいという困難な病気と闘う患者さんの思いに応えるため、患者さんからの申出を起点とし、安全性・有効性等を確認しつつ、できる限り身近な医療機関で受けられるようにする制度です。
将来的に保険適用につなげるためのデータ、科学的根拠を集積することを目的としています。」と説明しています。
以上より、誤った選択肢の組み合わせは「アとウ」です。
誤った内容の選択肢です。
誤った選択肢の組み合わせは「アとウ」です。
正しい内容の選択肢です。
誤った選択肢の組み合わせは「アとウ」です。
誤った内容の選択肢です。
誤った選択肢の組み合わせは「アとウ」です。
誤った内容の選択肢です。
誤った選択肢の組み合わせは「アとウ」です。
誤った内容の選択肢です。
誤った選択肢の組み合わせは「アとウ」です。
内容も細かく難しいですが、選択肢の絞り込みで解ける可能性もあります。
あきらめず、ひとつひとつ知識の定着を図っていきましょう。
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