社会保険労務士(社労士) 過去問
第57回(令和7年度)
問48 ((択一式)健康保険法 問8)

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問題

社会保険労務士(社労士)試験 第57回(令和7年度) 問48((択一式)健康保険法 問8) (訂正依頼・報告はこちら)

健康保険法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
  • 被保険者が資格喪失後何らの手続をとることなく相当期間を経過したため、受給資格期間は満たしているが、資格喪失後の継続給付を受ける権利の一部が既に時効により消滅している場合、時効未完成の期間については同一の保険者から傷病手当金の給付を受けることができる。
  • 日本年金機構は、保険料の滞納処分等を行う場合には、あらかじめ財務大臣の認可を受けるとともに、滞納処分等実施規程に従い、税務署職員に行わせなければならない。
  • 健康保険組合が管掌する健康保険の被保険者に関する一般保険料率は、1,000分の30から1,000分の130までの範囲内において決定する。健康保険組合が一般保険料率を変更しようとするときは、理事長は、社会保障審議会の議を経てその変更について厚生労働大臣の認可を受けなければならない。
  • 保険者は、被保険者又は被保険者であった者の被扶養者が、正当な理由なしに療養に関する指示に従わないときは、当該被扶養者に係る保険給付の全部又は一部を行わないことができる。療養に関する指示に従わないときとは、保険者又は療養担当者の療養の指揮に関する明白な意志表示があったにもかかわらず、これに従わない者(作為又は不作為の場合を含む。)等をいう。
  • 選定療養において、後発医薬品(ジェネリック医薬品)のある先発医薬品(長期収載品)の処方を希望する場合、後発医薬品のある先発医薬品の薬価から当該先発医薬品の後発医薬品の薬価を控除して得た価格に4分の1を乗じて得た価格を用いて診療報酬の算定方法の例により算定した点数に10円を乗じて得た額を支払わなければならない。なお、後発医薬品がいくつか存在する場合は、薬価が一番高い後発医薬品との価格差により計算する。

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この過去問の解説 (1件)

01

本問は比較的簡単です。
確実に正解したい問題です。

選択肢1. 被保険者が資格喪失後何らの手続をとることなく相当期間を経過したため、受給資格期間は満たしているが、資格喪失後の継続給付を受ける権利の一部が既に時効により消滅している場合、時効未完成の期間については同一の保険者から傷病手当金の給付を受けることができる。

誤りの肢です。
傷病手当金の継続給付の問題です。
まず継続給付を受けられるのは下記の者です。
1.「保険者の資格を喪失した日(任意継続被保険者の資格を喪失した者にあっては、その資格を取得した日)の前日まで引き続き一年以上被保険者(任意継続被保険者又は共済組合の組合員である被保険者を除く。)であった者
2.かつ、の資格を喪失した際に傷病手当金又は出産手当金の支給を受けているもの
は"継続して"給付を受けることができます。
(健康保険法第104条)


本肢のケースのように権利の一部が既に時効により消滅している場合には「継続して」に該当しない為、時効未完成の機関についても受給ができなくなります。
(昭31.12.24保文発11283号)

選択肢2. 日本年金機構は、保険料の滞納処分等を行う場合には、あらかじめ財務大臣の認可を受けるとともに、滞納処分等実施規程に従い、税務署職員に行わせなければならない。

誤りの肢です。
突然の財務大臣と税務署の登場なので誤りとすぐ気づけると思います。
正しくは厚生労働大臣の認可を受け、徴収職員に行わせなければなりません。
(健康保険法第204条の3)

選択肢3. 健康保険組合が管掌する健康保険の被保険者に関する一般保険料率は、1,000分の30から1,000分の130までの範囲内において決定する。健康保険組合が一般保険料率を変更しようとするときは、理事長は、社会保障審議会の議を経てその変更について厚生労働大臣の認可を受けなければならない。

誤りの肢です。
まず一般保険料率の「1,000分の30から1,000分の130までの範囲内において決定」については正しいです。
(健康保険法第160条第1項)
一方、後半は厚生労働大臣の認可を受ける必要がある点は正しいのですが、社会保障審議会の議を経る必要はありません。
(同条第8項)
尚、上記カッコ内の規定は協会のものですが、同条第13項にて組合にも準用されています。

選択肢4. 保険者は、被保険者又は被保険者であった者の被扶養者が、正当な理由なしに療養に関する指示に従わないときは、当該被扶養者に係る保険給付の全部又は一部を行わないことができる。療養に関する指示に従わないときとは、保険者又は療養担当者の療養の指揮に関する明白な意志表示があったにもかかわらず、これに従わない者(作為又は不作為の場合を含む。)等をいう。

誤りの肢です。
保険給付の全部を行わないとすることはできません。
一部を行わないとすることができます。(健康保険法第119条)
従わないからといって保険給付のすべてが行われないと適切な療養が受けられなくなってしまいますから、そこまで酷なことはできないと理解しておけばよいと思います。
尚、後段は通達の文章ですが正しいです。
(昭26.5.9保発37号)

選択肢5. 選定療養において、後発医薬品(ジェネリック医薬品)のある先発医薬品(長期収載品)の処方を希望する場合、後発医薬品のある先発医薬品の薬価から当該先発医薬品の後発医薬品の薬価を控除して得た価格に4分の1を乗じて得た価格を用いて診療報酬の算定方法の例により算定した点数に10円を乗じて得た額を支払わなければならない。なお、後発医薬品がいくつか存在する場合は、薬価が一番高い後発医薬品との価格差により計算する。

記載の通りであり正解です。
長期収載品のお話です。
こちらも結構話題になっていたので、ニュース等で知識を仕入れていた方も多いかもしれません。
基本的な計算方法は下記のとおりです。


長期収載品と後発医薬品の価格差の4分の1に相当する費用…(1)
(1)の価格に基づき、数量等を踏まえ診療報酬の算定方法の例により薬剤料に係る点数を算定…(2)
(2)×10円(+税)
(令6.7.12事務連絡)


後発医薬品がいくつか存在する場合は、薬価が一番高い後発医薬品との価格差により計算する点も正しいです。

まとめ

通達などの細かい点も問われてはいるのですが、基本的な知識があればちゃんと解ける問題です。
マイナ保険証についてもそうですが、社会保険は関心が高いので変更点はよくニュースで流れます。
勉強はもちろんすべきですが、普段から意識して情報を仕入れておくと少し楽になります。

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