社会保険労務士(社労士) 過去問
第57回(令和7年度)
問50 ((択一式)健康保険法 問10)

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問題

社会保険労務士(社労士)試験 第57回(令和7年度) 問50((択一式)健康保険法 問10) (訂正依頼・報告はこちら)

健康保険法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  • 保険者は、震災、風水害、火災その他これらに類する災害により、住宅、家財又はその他の財産について著しい損害を受けた被保険者であって、保険医療機関又は保険薬局に一部負担金を支払うことが困難であると認められるものに対し、一部負担金を減額することや一部負担金の支払を免除すること、保険医療機関又は保険薬局に対する支払に代えて一部負担金を直接に徴収することとし、その徴収を猶予することができるが、一部負担金等の徴収猶予については当該被保険者の申請により、6か月以内の期間を限って行うものとされている。
  • 同一の月に同一の保険医療機関において、入院中に脳神経外科で手術し、退院後に外来で脳神経内科を受診した場合、高額療養費の算定上、同一の保険医療機関で受けた療養とみなされる。
  • 不妊治療の経済的負担の軽減を図るため、近年高額の医療費がかかる不妊治療に要する費用に対する助成や支援が拡充され、令和4年度からは一般不妊治療や生殖補助医療が新たに保険適用されたところであるが、医療上必要があると認められない、患者の都合による精子の凍結又は融解を行った場合には健康保険法における選定療養の対象とされる。
  • 被保険者(年収300万円)と同居している母(58歳、障害者ではない。)は、年額100万円の遺族年金を受給しながらパートタイム労働者として勤務しているが、健康保険の被保険者にはなっていない。このとき、母のパートタイム労働者としての給与の年間収入額が120万円であった場合、母は当該被保険者の被扶養者になることができない。
  • 被保険者(年収500万円)と別居している単身世帯の父(68歳、障害者ではない。)が、日本国内に住所を有するものであって、年額130万円の老齢年金を受給しながら被保険者から年額150万円の援助を受けている場合には、父は当該被保険者の被扶養者になることができる。なお、父は老齢年金以外の収入はないものとする。

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この過去問の解説 (1件)

01

本問は比較的簡単です。
確実に正解したい問題です。

選択肢1. 保険者は、震災、風水害、火災その他これらに類する災害により、住宅、家財又はその他の財産について著しい損害を受けた被保険者であって、保険医療機関又は保険薬局に一部負担金を支払うことが困難であると認められるものに対し、一部負担金を減額することや一部負担金の支払を免除すること、保険医療機関又は保険薬局に対する支払に代えて一部負担金を直接に徴収することとし、その徴収を猶予することができるが、一部負担金等の徴収猶予については当該被保険者の申請により、6か月以内の期間を限って行うものとされている。

記載の通りです。
一部負担金の額の特例について、災害その他の厚生労働省令で定める特別の事情がある被保険者に対し、
・一部負担金を減額すること。
・一部負担金の支払を免除すること。
・保険医療機関又は保険薬局に対する支払に代えて、一部負担金を直接に徴収することとし、その徴収を猶予すること。
ができます。(健康保険法第75条の2)


そしてこの猶予は被保険者の申請により、6か月以内の期間を限って行う事とされています。
(平18.9.14保保発0914001号)

選択肢2. 同一の月に同一の保険医療機関において、入院中に脳神経外科で手術し、退院後に外来で脳神経内科を受診した場合、高額療養費の算定上、同一の保険医療機関で受けた療養とみなされる。

誤りの肢であり正解です。
健康保険施行令第43条第10項にて以下の規定があります。
「被保険者又はその被扶養者が同一の月にそれぞれ一の保険医療機関から法第六十三条第一項第五号に掲げる療養を含む療養及びそれ以外の療養を受けた場合は、第四十一条(高額療養費の合算)の規定の適用については、当該同号に掲げる療養を含む療養及びそれ以外の療養は、それぞれ別個の保険医療機関から受けたものとみなす。」


法第六十三条第一項第五号は以下の療養です。
「病院又は診療所への入院及びその療養に伴う世話その他の看護」


ざっくり要約すると、同一の医療機関でも
・入院を伴う療養
・入院を伴わない療養(外来診療)
は別の医療機関で受けたものとみなすということです。

選択肢3. 不妊治療の経済的負担の軽減を図るため、近年高額の医療費がかかる不妊治療に要する費用に対する助成や支援が拡充され、令和4年度からは一般不妊治療や生殖補助医療が新たに保険適用されたところであるが、医療上必要があると認められない、患者の都合による精子の凍結又は融解を行った場合には健康保険法における選定療養の対象とされる。

記載の通りです。
令和4年度から不妊治療の経済的負担の軽減を図るため助成や支援が拡充され、一般不妊治療や生殖補助医療が新たに保険適用されました。
よって、同一の保険医療機関で受けた療養とみなされるとする本肢は誤りです。
そして、医療上必要があると認められない、患者の都合による精子の凍結又は融解を行った場合には健康保険法における選定療養(=保険適用外)となります。
あくまで患者の選択で行っているので、当然といえば当然です。
(令6.3.27保医発0327第10号など)

選択肢4. 被保険者(年収300万円)と同居している母(58歳、障害者ではない。)は、年額100万円の遺族年金を受給しながらパートタイム労働者として勤務しているが、健康保険の被保険者にはなっていない。このとき、母のパートタイム労働者としての給与の年間収入額が120万円であった場合、母は当該被保険者の被扶養者になることができない。

記載の通りです。
まず被扶養者の生計維持について基本的な条件を確認しましょう。
1.同一世帯に属している場合
年間収入が130万円未満かつ被保険者の年間収入の2分の1未満
2.同一世帯に属していない場合
年間収入が130万円未満かつ被保険者の援助額より少ない
(平5.3.5保発15号)


本肢の母のパートのみの年間収入であれば満たすのですが、年額100万円の遺族年金があるために合計220万円となり、いずれも満たさないことになります。
よって被扶養者とはなりません。
尚、認定対象者の年齢や障害の状況によって金額が変わる点、被扶養者の範囲なども確認しておきましょう。

選択肢5. 被保険者(年収500万円)と別居している単身世帯の父(68歳、障害者ではない。)が、日本国内に住所を有するものであって、年額130万円の老齢年金を受給しながら被保険者から年額150万円の援助を受けている場合には、父は当該被保険者の被扶養者になることができる。なお、父は老齢年金以外の収入はないものとする。

記載の通りです。
「被保険者(年収300万円)〜被扶養者になることができない。)」の選択肢と合わせて確認していきましょう。
本肢の父親は68歳ですので60歳以上、障害者ではありませんので後期高齢者医療の被保険者等ではありません。
よって年間収入が180万円未満以下かつ被保険者の援助額であれば被扶養者の条件を満たすことになります。
本肢記述によると年間収入は130万円、援助額が150万円ですので本肢は正ということになります。
(平5.3.5保発15号)

まとめ

被扶養者の認定については頻出ポイントかつ令和8年改正ポイントです。
重点的に抑えておきましょう。

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