社会保険労務士(社労士) 過去問
第57回(令和7年度)
問64 ((択一式)国民年金法 問4)
問題文
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問題
社会保険労務士(社労士)試験 第57回(令和7年度) 問64((択一式)国民年金法 問4) (訂正依頼・報告はこちら)
- 国民年金の被保険者期間を計算する場合には、被保険者資格を取得した日の属する月からその資格を喪失した日の属する月までをこれに算入する。
- 被保険者の種別(国民年金の第1号被保険者、第2号被保険者、第3号被保険者のいずれであるかの区別をいう。)に変更があった月は、変更前の種別の被保険者であった月とみなす。
- 震災、風水害、火災その他これらに類する災害により、被保険者あるいはその世帯主や配偶者が所有する住宅や家財その他の財産について、被害金額が、その価格のおおむね2分の1以上である損害を受けたときは、保険金や損害賠償金等により補充された金額の多寡にかかわらず、申請によって保険料の納付が全額免除される。
- 租税その他の公課は、給付として支給された金銭を標準として課すことができないが、老齢基礎年金及び付加年金には、所得税、住民税等の租税を課すことができる。
- 令和7年1月から、保険料を2年前納する場合に、最初の4月が到来するまで1か月分ずつ割引された保険料を口座振替し、4月から2年分(24か月分)の保険料をまとめて前納する2年前納(4月開始)という方法を選択できる。
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この過去問の解説 (2件)
01
正しいのは、「租税その他の公課は、給付として支給された金銭を標準として課すことはできないが、老齢基礎年金及び付加年金には、所得税・住民税などを課すことができる」という内容の文章です。
国民年金法第25条は、原則として年金に税金をかける基準にしてはいけないとしつつ、老齢基礎年金と付加年金だけは例外として課税できると決めています。
他の選択肢は、計算の起算・終期を1か月ずらしている点や、災害免除の条件の書き方、新しい2年前納(4月開始)の説明の細部などで、条文・通達と合っていません。
この文章は誤りです。
・国民年金法第11条では、被保険者期間は「資格を取得した日の属する月」から「資格を喪失した日の属する月の前月」までを数えると決めています。
・つまり、喪失した月そのものは、原則として被保険者期間に含めない決まりです。
・ところが、この文章は「喪失した日の属する月まで」としており、1か月分多く数えてしまう内容になっています。
そのため、この選択肢は条文より1か月分先まで含めてしまっている点が誤りです。
この文章も誤りです。
・国民年金法第11条の2では、被保険者の種別に変更があった月は「変更後」の種別の被保険者であった月とみなすと定めています。
・同じ月の中で、たとえば第1号から第3号に変わった場合、その月は第3号被保険者であった月として扱うというイメージです。
・この選択肢は「変更前の種別」と逆のことを書いているので、条文と食い違います。
したがって、この選択肢も正しくありません。
この文章も誤りです。
ただし、一見正しそうに見えるので要注意の選択肢です。
・災害による国民年金保険料の免除では、
「被害金額(保険金・損害賠償金等で補われた金額を除いた額)」が、その財産価格のおおむね2分の1以上
という条件があります。
・つまり、保険金などでどのくらい補償されたかを差し引いた「実際の損失額」が2分の1以上かどうかが重要です。
・ところが、この文章は「保険金や損害賠償金等により補充された金額の多寡にかかわらず」と書いており、あたかも保険金の有無や額は一切関係ないかのような表現になっています。
・実際には、保険金等で多く補償されれば被害金額(差し引き後の損失額)は小さくなり、2分の1以上にならず免除の対象外になることもあります。
このように、保険金等の額は条件判定に影響するため、「多寡にかかわらず」という書き方は不正確であり、この選択肢は誤りと判断します。
この文章は正しい内容です。
・国民年金法第25条は、
「租税その他の公課は、給付として支給を受けた金銭を標準として、課することができない。ただし、老齢基礎年金及び付加年金については、この限りでない。」
と定めています。
・ここでいう「租税その他の公課」には、所得税や住民税などが含まれます。
・原則として、障害基礎年金や遺族基礎年金などには、給付を基準に税金をかけない仕組みになっています。
・一方で、老齢基礎年金と付加年金だけは例外として課税の対象となることが条文上はっきり書かれています。
したがって、この選択肢が国民年金法の規定どおりの正しい内容です。
この文章は一部に事実と異なる部分があり、誤りです。
・令和7年1月から、新たに「2年前納(4月開始)」という前納方法が導入されたのはそのとおりです。
・しかし、その仕組みは次のようになっています。
–手続き後、最初の4月末が来るまでは、毎月末に1か月分ずつ「割引のない」保険料を振替します。
–その後、最初の4月末に2年分(24か月分)の保険料をまとめて振替(割引あり)します。
・つまり、4月までの毎月分は「割引された保険料」ではなく、通常の額(割引なし)です。
・選択肢はここを「割引された保険料」としており、制度の説明が事実と逆になっています。
そのため、この選択肢は新制度の一部を正しく説明しつつも、割引の有無を取り違えている点で誤りです。
今回の問題では、国民年金の「期間計算」「種別変更」「災害による免除」「公課(税金)の扱い」「新しい2年前納(4月開始)」といった、細かいけれど試験でよく狙われるテーマが並んでいました。
ポイントを整理すると次のとおりです。
・被保険者期間は、「資格取得月」から「資格喪失月の前月」までを数えるのが原則です。
・種別変更があった月は、変更後の種別の被保険者であった月とみなすというルールです。
・災害による保険料免除では、保険金等で補われた分を差し引いた「実際の損失」が2分の1以上かどうかがポイントです。
・租税その他の公課の禁止の例外として、老齢基礎年金と付加年金は課税対象であることをしっかり押さえます。
・新設された2年前納(4月開始)では、4月までは割引なしの毎月振替、その後の4月末に2年分まとめて振替(割引あり)という流れになります。
この問題を通して、条文の「前月」なのか「その月まで」なのか、「変更前」か「変更後」かなど、一文字違いで意味が変わる部分を丁寧に確認することの大切さが分かると思います。
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02
難しい問題とわかりやすい問題とが出題されています。
わかりやすい問題から解いていき、そこに正しいものがなかった場合は難しい選択肢3と5について考えなければなりません。
間違い。
被保険者期間を計算する場合には、被保険者資格を取得した日の属する月からその資格を喪失した日の属する月の前月までをこれに参入します。
間違い。
変更前の種別の被保険者ではなく、変更後の種別の被保険者であった月とみなされます。
同一の月に2回以上の被保険者の種別の変更があった場合には、その月の最後の種別の被保険者であった月とみなされます。
間違い。
保険金や損害賠償金等により補充された金額の多寡にかかわらずではなく、保険金や損害賠償金等により補充された金額は除くが正しい記述です。
国民年金法施行規則第77条の7を参照してください。
正しい。
設問の通りです。
間違い。
2年前納(4月開始)は最初の4月が到来するまで1か月分ずつ割引はされません。
2年前納には、普通の2年前納と2年前納(4月開始)の2つがあります。
2年前納は、翌年度3月分まで(振替開始月に応じて13カ月から最大で24カ月分)の保険料(割引あり)を初回の口座振替の際にまとめて前払い(前納)する方法です。
2年前納(4月開始)は、2年分の保険料(割引あり)を最初の4月にまとめて前納する方法です。
最初の4月が到来するまでの間は、1カ月分ずつの保険料(割引なし)を口座振替します。
設問の2年前納(4月開始)を希望する場合は、2月末日までに申出書を日本年金機構に提出する必要があります。
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