社会保険労務士(社労士) 過去問
第57回(令和7年度)
問105 ((選択式)厚生年金保険法 問5)
問題文
1 厚生年金保険法第21条第1項の規定によると、実施機関は、被保険者が毎年7月1日現に使用される事業所において同日前3月間(その事業所で継続して使用された期間に限るものとし、かつ、報酬支払の基礎となった日数が( A )(厚生労働省令で定める者(被保険者であって、その1週間の所定労働時間が同一の事業所に使用される通常の労働者の1週間の所定労働時間の4分の3未満である短時間労働者等)にあっては、( B )。)未満である月があるときは、その月を除く。)に受けた報酬の総額をその期間の月数で除して得た額を報酬月額として、標準報酬月額を決定するとされている。
2 厚生年金保険法第43条の4第1項の規定によると、調整期間における再評価率の改定については、( C )に、調整率に当該年度の前年度の特別調整率を乗じて得た率を乗じて得た率を基準とするとされている。
3 平成2年1月生まれの甲は、平成23年1月に同い年の乙と結婚し、令和7年1月に離婚した。婚姻期間中、乙は厚生年金保険の被保険者であり、甲は国民年金の第3号被保険者であった。また、乙は、令和2年8月に初診日のある傷病により、令和4年2月の障害認定日に障害等級3級に該当しており、離婚時には、当該障害による障害厚生年金を受給していた。この事例において、3号分割標準報酬改定請求の対象とならない期間は、平成23年1月から( D )までである。
4 厚生年金保険の被保険者丙は、令和7年8月1日に自宅内で倒れて、病院に緊急搬送された。丙は、同日において、67歳の男性であり、老齢基礎年金、老齢厚生年金ともに繰下げ待機中である。この傷病によって、丙が障害認定日に、障害等級2級と認定された場合、受給権が発生する障害年金は、( E )。なお、丙に保険料滞納期間はないものとする。
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問題
社会保険労務士(社労士)試験 第57回(令和7年度) 問105((選択式)厚生年金保険法 問5) (訂正依頼・報告はこちら)
1 厚生年金保険法第21条第1項の規定によると、実施機関は、被保険者が毎年7月1日現に使用される事業所において同日前3月間(その事業所で継続して使用された期間に限るものとし、かつ、報酬支払の基礎となった日数が( A )(厚生労働省令で定める者(被保険者であって、その1週間の所定労働時間が同一の事業所に使用される通常の労働者の1週間の所定労働時間の4分の3未満である短時間労働者等)にあっては、( B )。)未満である月があるときは、その月を除く。)に受けた報酬の総額をその期間の月数で除して得た額を報酬月額として、標準報酬月額を決定するとされている。
2 厚生年金保険法第43条の4第1項の規定によると、調整期間における再評価率の改定については、( C )に、調整率に当該年度の前年度の特別調整率を乗じて得た率を乗じて得た率を基準とするとされている。
3 平成2年1月生まれの甲は、平成23年1月に同い年の乙と結婚し、令和7年1月に離婚した。婚姻期間中、乙は厚生年金保険の被保険者であり、甲は国民年金の第3号被保険者であった。また、乙は、令和2年8月に初診日のある傷病により、令和4年2月の障害認定日に障害等級3級に該当しており、離婚時には、当該障害による障害厚生年金を受給していた。この事例において、3号分割標準報酬改定請求の対象とならない期間は、平成23年1月から( D )までである。
4 厚生年金保険の被保険者丙は、令和7年8月1日に自宅内で倒れて、病院に緊急搬送された。丙は、同日において、67歳の男性であり、老齢基礎年金、老齢厚生年金ともに繰下げ待機中である。この傷病によって、丙が障害認定日に、障害等級2級と認定された場合、受給権が発生する障害年金は、( E )。なお、丙に保険料滞納期間はないものとする。
- 11日
- 12日
- 13日
- 14日
- 15日
- 16日
- 17日
- 18日
- 障害基礎年金と障害厚生年金である
- 障害基礎年金のみである
- 障害厚生年金のみである
- 実質賃金変動率
- 実質手取り賃金変動率
- 存在しない
- 名目賃金変動率
- 名目手取り賃金変動率
- 令和2年8月
- 令和4年1月
- 令和4年2月
- 令和6年12月
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この過去問の解説 (3件)
01
正解は「障害厚生年金のみである」です。
障害年金の支給要件について問われています。
障害基礎年金と障害厚生年金の支給要件は、試験でも頻出中の頻出ですので、よく理解しておきましょう。
【ポイント】
障害厚生年金は、必ず、初診日において厚生年金保険の被保険者であることが必要です。
そのため、過去に厚生年金保険に加入していたことがあっても、初診日現在で被保険者でなければ対象にはなりません。
一方、障害基礎年金は、初診日に国民年金の被保険者でなかったとしても、「20歳前」に初診日がある場合や、日本国内に住んでいる「60歳以上65歳未満で、他の年金制度に加入していない期間」に初診日がある場合も対象です。
これが、障害厚生年金と障害基礎年金の大きな違いです。
今回の事例をみていきましょう。
①まず、障害厚生年金の対象になるか?ですが、「67歳で繰り下げ待機中」とされており、老齢厚生年金の受給権自体はすでに発生している状態です。
老齢厚生年金を繰下げ待機していても、初診日に厚生年金保険の被保険者であれば、障害厚生年金の受給権は発生し得ますので、支給対象です。
②続いて、障害基礎年金の対象になるか?ですが、事例の男性は「67歳」ですので、「20歳前」または日本国内に住んでいる「60歳以上65歳未満で年金制度に加入していない期間」は、当てはまりません。
加えて、「67歳で繰り下げ待機中」ということは、既に老齢基礎年金の受給権は発生しているということになりますので、「初診日に国民年金の被保険者であること」という要件も満たしません。
つまり支給対象外です。
したがって、本事例において受給権が発生するのは、「障害厚生年金のみ」です。
【横断整理】
●障害厚生年金の初診日要件
厚生年金保険の被保険者である間に、障害の原因となった病気やけがの初診日があること。
●障害基礎年金の初診日要件
障害の原因となった病気やけがの初診日が次のいずれかの間にあること。
・国民年金加入期間
・20歳前または日本国内に住んでいる60歳以上65歳未満で年金制度に加入していない期間
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02
E-障害厚生年金のみである
問われているのは、障害基礎年金、障害厚生年金の両方、またはいずれか、どの組み合わせで支給されるのかということです。
それぞれの受給要件を確認してみましょう。
(障害等級は2級で両方満たすので割愛します。)
【障害基礎年金(国民年金法第30条)】
1.障害の原因となった病気やけがの初診日が以下のいずれかの間にあること。
・国民年金加入期間
・20歳前または日本国内に住んでいる60歳以上65歳未満で年金制度に加入していない期間
2.初診日の前日に、初診日がある月の前々月までの被保険者期間で、国民年金の保険料納付済期間(厚生年金保険の被保険者期間、共済組合の組合員期間を含む)と保険料免除期間をあわせた期間が3分の2以上あること。
※初診日が令和18年3月末日までのときは、初診日において65歳未満であれば、初診日の前日において、初診日がある月の前々月までの直近1年間に保険料の未納がなければよいことになっています。
また、20歳前の年金制度に加入していない期間に初診日がある場合は、納付要件は不要です。
【障害厚生年金(厚生年金保険法第47条第1項)】
1.厚生年金保険の被保険者である間に、障害の原因となった病気やけがの初診日があること。
2.初診日の前日に、初診日がある月の前々月までの被保険者期間で、国民年金の保険料納付済期間(厚生年金保険の被保険者期間、共済組合の組合員期間を含む)と保険料免除期間をあわせた期間が3分の2以上あること。
※初診日が令和18年3月末日までのときは、初診日において65歳未満であれば、初診日の前日において、初診日がある月の前々月までの直近1年間に保険料の未納がなければよいことになっています。
この問題のポイントは障害基礎年金の受給要件の1.です。
「次の各号のいずれかに該当する者は、国民年金の被保険者とする。
一 日本国内に住所を有する二十歳以上六十歳未満の者であつて~(中略)
二 厚生年金保険の被保険者(後略)」
(国民年金法第7条1項)
「第7条第1項第2号の規定の適用については、当分の間、同号中「の被保険者」とあるのは、「の被保険者(65歳以上の者にあつては、厚生年金保険法附則第4条の3第1項に規定する政令で定める給付の受給権を有しない被保険者に限る。)」とする。」
(国民年金法附則第3条)
本問の方は67歳で繰り下げ待機中=受給権はあるということですから、初診日において国民年金の被保険者ではなく、障害基礎年金の受給権はありません。
一方、障害厚生年金の受給要件は満たすので、障害厚生年金のみが支給されるということになります。
Bに入ります。
Aに入ります。
Eに入ります。
Cに入ります。
Dに入ります。
厚生年金は国民年金と密接な関係にあります。
厚生年金保険法の問題でも本問のように国民年金の理解がないと解けない場合もあります。
比較しながらの学習がお勧めです。
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03
正解は障害厚生年金のみであるとなります。
「受給権が発生する障害年金は、( E )。」
と設問にありますので、以下の選択肢が候補となります。
・障害基礎年金と障害厚生年金である
・障害基礎年金のみである
・障害厚生年金のみである
・存在しない
この設問における男性の要件として、障害年金の基礎となる初診日は令和7年8月1日、年齢は67歳、厚生年金保険の被保険者となります。
障害年金の基礎となる初診日要件は「障害の原因となった病気やケガの『初診日』が、『国民年金』または『厚生年金保険』の被保険者期間中であること」です。
つまり、障害厚生年金は初診日が厚生年金の被保険者期間中にあれば何歳でも請求できます。
一方で国民年金法の附則では以下の特例があります。
(被保険者の資格の特例)
第三条 第七条第一項第二号の規定の適用については、当分の間、同号中「の被保険者」とあるのは、「の被保険者(六十五歳以上の者にあつては、厚生年金保険法附則第四条の三第一項に規定する政令で定める給付の受給権を有しない被保険者に限る。)」とするとあります。
つまり、厚生年金保険の被保険者でも、「65歳以上で、老齢基礎年金、老齢厚生年金その他の老齢又は退職を支給事由とする年金たる給付の受給権を有するもの」は国民年金の被保険者(第2号被保険者)となりません。
結果として、障害基礎年金においては「初診日」に国民年金の被保険者ではありませんので、初診日要件を満たしません。
以上から、正解は「障害厚生年金のみである」となります。
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